本日のローズンゲンの御言葉です。

「主は憐れみ深く、恵みに富み/忍耐強く、慈しみは大きい。」詩編103:8
「実に、すべての人々に救いをもたらす神の恵みが現れました。」テトス2:11

「アンガーマネジメント」という言葉があります。アンガーマネジメントとは、1970年代にアメリカで始まった心理教育だそうです。「アンガー」とは「怒り」のことですが、アンガーマネジメントとは、喜怒哀楽という人間の基本感情のうち、「怒り」の部分にフォーカスし感情の性質を見極めながら、どのように扱うかを技術的トレーニングによって采配できるようになることを目指す技術だそうです。

まず言われるのは、「反射的な怒りを抑えるために6秒間待つ」ということだということでした。人の怒りのピークは、せいぜい6秒だそうで、感情として、「怒り」が湧き上がってきた時、自分の中で「1、2、3、4、5、6」と数えるようにする時、ある程度、冷静になれるということでした。お話を聞いて、「なるほど」と思いつつ、たった6秒さえコントロールできない私たちがいるんだなと思いました。

本日の箇所には、次のように記されています。
「主は憐れみ深く、恵みに富み/忍耐強く、慈しみは大きい。」
ここには、主は「忍耐強い」と書かれています。原文のヘブライ語を読んでみますと、この「忍耐強い」という言葉は、「怒るのに遅い」という意味の言葉が使われていました。実際、口語訳や新改訳の聖書では、「怒ること遅く」(口語訳)、「怒るのにおそく」(新改訳)と訳されています。本日の御言葉を読みながら、アンガ―マネジメントの「6秒」を思い出しました。神様は、私たちに対する怒りをどれほど押さえながら、待ちながら、忍耐してくださっているのでしょうか。それは、「6秒」なんてものではないのだと思います。

そんな中、ひたすらに私たちを待ち続け、忍耐し続けながら、私たちの救いを願っておられるのです。その神様の憐れみの深さを思いつつ、自分自身、その場の感情に流されることなく、忍耐強く、怒るに遅くあることの大切さを思いました。

(鈴木牧人)

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