本日のローズンゲンの御言葉です。
神よ、わたしの心は確かです。わたしは賛美の歌をうたいます。詩編108:2
あなたがたの中で苦しんでいる人は、祈りなさい。喜んでいる人は、賛美の歌をうたいなさい。ヤコブ5:13
昨日、連盟事務所で平和宣言の全国研修会に参加した後、空いた時間ができたので、浦和の映画館で映画を観てきました。昨日公開したばかりの「ザ・グレイテスト・ショーマン 」という映画です。19世紀に活躍したアメリカの興行師P・T・バーナムを取り扱ったミュージカル映画です。バーナムは、サーカス興行のために、様々な人を雇うのですが、それらの人々はそれまで周りから後ろ指を指されたり、差別されたりしてきた人たちでした。そんな中、バーナムのサーカス興行に出演することで自分たちの居場所を見出すのです。その映画の中で彼らが歌う『ディス・イズ・ミー 』という歌があります。こんな歌詞です。
『ディス・イズ・ミー 』
「暗闇には慣れている / 隠れなさいと皆は言う / 壊れたお前の欠片なんていらないからと
慣れてきてしまった / 自分の傷の全てを / 恥じることを / 逃げ出しなさい / 皆は言う /
誰もありのままのあなたを愛しはしない / でも私はあの人達に粉々に壊されはしない
分かっている / 私たちにふさわしい場所があると / 私たちは光輝いている
鋭い言葉が私を切りつけても / 洪水を起こして押し流してやるわ / 私には勇気がある /
私には志もある / 私は私がなるべくしてなった存在 / これが私 / 見渡してみて私が行くから
そしてドラムを叩きながら行進するわ / 見られても怖くない / 何も言い訳しないわ /
これが私 / また弾丸が私の皮膚を切り裂く / 撃てばいいわ / だって今日は恥ずかしさに落ち込むことはしないわ / 私たちはバリケードを打ち破って進む / そして太陽を掴むの /
YESそれが今の私たち」
この歌を聴きながら、「鋭い言葉が私を切りつけても」「弾丸が私の皮膚を切り裂く」という言葉が心に迫りました。今回の平和宣言の中で、ヘイトスピーチの話題になりました。そんな中、韓国人のある牧師がおっしゃっていたこんな言葉が紹介されました。「ヘイトスピーチは、私たち在日の人間だけを確実に撃ち抜く、銃の乱射なんだ。」ヘイトスピーチが起こされた時、その場にたくさんの人がいたとしても、多くの日本人にとっては無関心で終わったり、「ひどいことをしている」ぐらいで終わるかも知れない…。
しかし、当事者である在日韓国人にとってはそうはいかないし、自分たちはその言葉を聞く度に心を銃で撃ち抜かれているような思いなんだ…。そのようにおっしゃっていたのです。『ディス・イズ・ミー 』の歌を聴きながら、その先生の言葉が重なってくるように思いました。そんな中、「鋭い言葉が私を切りつけても」「弾丸が私の皮膚を切り裂く」と歌いながら、「洪水を起こして押し流してやるわ」「私たちはバリケードを打ち破って進む/そして太陽を掴むの」という言葉が力強く迫ってきました。
本日の御言葉には、次のように記されています。「神よ、わたしの心は確かです。わたしは賛美の歌をうたいます。」ここには、様々なことに揺れたり、迷ったりしつつも、神様を見上げ、讃美しながら、心を確かにしようとしている詩人の告白が記されています。この御言葉を読みながら、昨日の『ディス・イズ・ミー 』の歌を思い出しました。もう一つ思い出したのは、ヘイトスピーチに向き合う在日朝鮮人のお母さんの話でした。そのお母さんは、ヘイトスピーチをしている人たちに向かって、「あんたたち、そんなことをしていないで、一緒にうちでご飯食べていきなさい」と呼びかけているのだそうです。そのお母さんはそのような言葉で、ヘイトスピーチの言葉の暴力と戦っているのだそうです。心打たれる話でした。乱暴な考えや暴力的な言葉が飛び交っている時代にあって、心確かにされることの大切さを思います。そのために何よりも主をしっかりと見上げていきたいと思うのです。 (鈴木牧人)
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