本日のローズンゲンの御言葉です。
「聞け、イスラエルよ。我らの神、主は唯一の主である。」申6:4
「永遠の命とは、唯一のまことの神であられるあなたと、あなたのお遣わしになったイエス・キリストを知ることです。」ヨハ17:3
以前、ある番組で、一人の芸能人が出演していました。その人がかつての自分を振り返り、
こんなことを話していました。 「正直、自分はずっと傲慢だった。自分には、人にはない才能があると思っていた。結果、周りの人たちを見下し、勝手なことばかりをしていた。そのことを周りから批判されることもあったが、自分に自信があったし、周りが理解していないだけだと思っていた。」
そんな中、周りからは、それなりの評価を受け、順風満帆に歩んでくることができました。
しかし、やがて行き詰まります。色々なことに悩んでいた時、ある仕事で、自分が尊敬していた一人のアメリカ人の俳優と話しをする機会が与えられました。その人は、その俳優に自分の今の率直な思いを打ち明け、自分がどうすればいいのか、アドバイスを求めたそうです。
すると、その俳優が、一言だけ、こう言ったそうです。
「listen(聞きなさい)」
その言葉を聞いて、自分がこれまでいかに周りの人の言葉に耳を傾けてこなかったのかということを思い知らされたそうです。聞くことの大切さを教えられたと話していました。
本日の箇所には、次のように記されています。
「聞け、イスラエルよ。我らの神、主は唯一の主である。」
本日の箇所を読みながら、「聞け、イスラエルよ」という言葉が心に迫ってきました。そして、先ほどの芸能人の話を思い出しました。そんな中、思ったことは、私たちというのは、とかく聞くことができない者だなということでした。この芸能人のように、自分に自信がある時もそうなのだと思います。しかし、たとえ自分に自信がなかったとしても、自分の殻に入りこんで、周りに耳を傾けられなくなってしまうということがあるのではないでしょうか。自分自身をかえりみて、そう思ってしまいます。そんな自分を思いながら、改めて、神様が私たち一人一人に「listen(聞きなさい)」と呼びかけ続けておられることを思いました。そんな中、何より聞かなければならないことは、「我らの神、主は唯一の主である」ということなのだと思います。私たちの信じる神様は、唯一の神様であって、今も私たちと共にいてくださっているということ…。神様御自身が、私たちにそのことを宣言してくださっているんだということに、まず耳を傾け、その神様に心を向け、信頼することが何より大切なんだなということを思いました。その時、そこから見えてくること、そこから始まる歩みというものがあるのではないかと思うのです。(鈴木牧人)