本日のローズンゲンの御言葉です。
わたしたちは、神から幸福をいただいたのだから、不幸もいただこうではないか。ヨブ2:10
父よ、御心なら、この杯をわたしから取りのけてください。しかし、わたしの願いではなく、御心のままに行ってください。ルカ22:42
昨日は、金丸英子先生をお迎えしての特別集会を行ないました。午前中は礼拝でメッセージをしていただき、午後には研修会をしていただきました。金丸先生のお話しは大変分かりやすく、それでいて他では中々聞けないような貴重な話を聞くことができました。昨日の午後の研修会では、バプテスト教会が誕生したばかりの様子について詳しく話していただきました。
バプテスト教会は、イギリスで誕生しました。
当時は、国が治めた「国教会」しか認められていない時代でした。
そのような時代の中、自分たちの自由な信仰のあり方を目指して歩み始めたのが、バプテストの群れです。最初のバプテスト教会を建てあげていったのはジョン・スマイスと、トマス・ヘルウィスという人でした。
この人たちは、当時のイギリスの「分離派教会」というグループに属し、信仰を同じくする信者たちと共に、オランダに亡命していました。しかし、そこで更に自分たちの信仰のあり方を問い直しながら、分離派を離れ、さらにバプテスト教会を建て上げていくのです。
しかし、その後も様々なことが起こります。
ジョン・スマイスはそれまでの自分の信仰のあり方に対して、確信が揺らぎ始めてしまうのです。
これに対して、トマス・ヘルウィスは、自らの信仰の確信をいっそう堅く、結局、スマイスと袂を分かち、10名に満たない同信の友と殉教覚悟で祖国イングランドに戻っていくのでした。
こうして、イギリスに最初のバプテスト教会が誕生したのでした。
金丸先生は、現在残っているヘルウィスの手紙などを通して、その時の様子などをよく詳しく教えてくださいました。
お話を聞きながら、改めて、私たちの先達たちが本当に大変な状況の中、迷いながら、苦闘しながら、バプテスト教会を建て上げていったんだなと思いました。
そんな金丸先生のお話しの中で、何より印象に残った言葉があります。
「バプテストの特徴と言いますと、現在は『会衆主義』『各個教会主義』『政教分離』とか言うことが言われたりするのだと思います。
でも、バプテストを最初に作った人たちが何より考えていたことは、『聖書が教えるイエス・キリストの体なる教会を作りたい』という思いだったんです。」
金丸先生はその結果として、現在のバプテスト教会の特徴が形成されていったんだということを教えてくださいました。
本日の箇所には、次のように記されています。
「わたしたちは、神から幸福をいただいたのだから、不幸もいただこうではないか。」
本日の御言葉を読みながら、昨日の金丸先生のお話を思いだしました。
多くの困難の中、試行錯誤を繰り返しながら、バプテスト教会を建て上げていった人々の姿を思いながら、その歩みにはたくさんの苦難や苦労があったのだろうなと思います。
でも、それに優る喜びがこの人たちを突き動かしていたのだとも思います。
昨日の金丸先生の話を思い起こしながら、「聖書が教えるイエス・キリストの体なる教会を作りたい」と歩んだバプテストの先達たちの信仰にならっていきたいと思いました。(鈴木牧人)