本日のローズンゲンの御言葉です。
「彼の支配はとこしえに続き/その統治は滅びることがない。」ダニエル7:14
「御父は、わたしたちを闇の力から救い出して、その愛する御子の支配下に移してくださいました。」コロサイ1:13
本日、聖書教育の編集会議が行なわれます。私は来年度の7-9月号を担当させていただくことになっていますが、その中でとりあげるのが、ダニエル書です。ダニエル書は、話の内容としては、バビロン捕囚の際、ユダから捕囚の民として連れていかれたダニエルとその仲間たちの物語となっています。しかしながら、その内容を読んでいく時、書かれている時代状況や、歴史の流れが、事実と相いれない点もいくつか見られます。そんな中、言われているのは、おそらくダニエル書が書かれたのは、バビロン捕囚の時代からずっと後の時代…。イスラエルの民が、バビロン捕囚を経て、ペルシア王に解放され、再び、約束の地で生活を始め、しばらく経った頃の時代だろうと言われています。この時代、イスラエルの民は非常な迫害を受けていた時代でした。アンティオコス・エピファネスという人物がユダヤ人たちを強引な形でギリシア化しようとしたのです。自身の治める領土の者たちが一つの民族となるために、おのおの自分の慣習を捨てるよう勅令を発しました。結果、エルサレムの神殿は汚され、異教の祭壇が築かれることになりました。また、豚など律法で禁じられていた動物たちをいけにえで献げることを命じられ、割礼を受けること、安息日を守ることを禁じられます。この命令に従わないものは死刑に処せられることとなったのです。そのような時代の中、書かれたのがダニエル書ではないかと言われています。実際、その時代状況を考えてみます時に、ダニエルたちが命がけで貫いた信仰の姿は、当時の人々にとっての大きな励ましと力になっていったのだと思います。
本日の箇所には次のように記されています。
「彼の支配はとこしえに続き/その統治は滅びることがない。」
このダニエル書の一節も、当時のイスラエルの人々にとって、本当に励ましと支えとなっていったのではないかと思います。当時、為政者が次々と変わり、その度に人々は時代に翻弄され、苦しめられてきました。そんな中、主こそ真の支配者であり、どんなことがあっても、その統治が滅びることがないというメッセージは、人々にとっての励ましになっていったのだと思います。次週、平和祈念礼拝が予定されています。青年たちがそのために祈り、準備をしてくださっています。今年はミャンマーのことについて祈りつつ、準備をしておられます。現在のミャンマーのこと、そして、アフガニスタンのことを思います時に、本当に心を痛めます。そんな中、改めて本日の御言葉が心に迫ってきました。ミャンマーやアフガニスタンを始め、混乱する世界情勢の中に、主にある導きと取り扱いがありますように祈ります。