本日のローズンゲンの御言葉です。

「あなたの出で立つのも帰るのも/主が見守ってくださるように。今も、そしてとこしえに。」詩編121:8

「主は真実な方です。必ずあなたがたを強め、悪い者から守ってくださいます。」2テサロニケ3:3

本日の箇所には、次のように記されています。

「主は真実な方です。必ずあなたがたを強め、悪い者から守ってくださいます。」

この御言葉を読みながら、「主は真実な方です」という言葉が心に留まりました。「主は真実な方です」というのは、言い換えれば、「神義論」のテーマなのだと思います。「神義論」とは、「神様は正しい方なのか」「神様は真実な方なのか」ということを論ずることです。

現在、私たちの祈祷会では旧約聖書のヨブ記を読み進めていますが、まさにヨブ記で大きなテーマとなっているのが、この「神義論」です。ヨブは、サタンの試みとして、様々な災いに遭いました。財産を全て失い、家族も失い、自らも重い皮膚病を患うことになるのです。それまで神様をまっすぐに見上げていたヨブは、苦難の中で神様が分からなくなってしまいました。神様が本当に正しい方なのか、真実の方なのかが、ヨブの中で分からなくなってしまうのです。そんな中、神様に対して自分のやるせない思いや憤りや嘆きをぶつけていくのです。祈祷会では、そんなヨブ記を読みながら、皆さんそれぞれ様々な思いを話し合っています。「ヨブの言葉を聞いていると、正直、やりきれなくなったり、辛い気持ちになったりする」。そんな思いを吐露する方もいます。しかし、皆さんおっしゃるのは、「今の時代、このヨブ記から本当に多くのことを学ばされる」ということです。まさに今の時代、ヨブのような思いにさせられてしまう人は多いのではないでしょうか。この世界の様々な出来事を見ていく時、悲しい出来事、理不尽に思える出来事がたくさんあります。そんな中、ヨブの叫びや訴えは、この時代の叫びや訴えに重なってくるところがあるのではないかと思うのです。

しかし、同時にヨブ記を読みながら思わされます。ヨブ記において、神様の御心はヨブの思いをはるかに超えて大きく、真実でした。ヨブはそのことが分からなくなってしまっていた時には、本当に心迷うのですが、やがてヨブは神様に出会います。そして、神様の御心の大きさ、深さ、そして、真実を知らされていくことになるのです。その時、ヨブは変えられていくのでした。そんなヨブの姿に教えられますし、励まされます。

私たちも時に、神様のことが分からなくなってしまいそうになることがあります。しかし、そんな時、神様が私たちに出会ってくださり、神様御自身が私たちに神様の真実と神様の御心の深さ、大きさを悟らせてくださいますようにと願います。そのようにしてこの迷い悩みの多い時代にあって、私たちが大切なものを見失わずに歩むことができますようにと祈ります。

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