本日のローズンゲンの御言葉です。

「広々としたところを行き来させてください。あなたの命令を尋ね求めています。」詩編119:45

「しかし、これらすべてのことにおいて、わたしたちは、わたしたちを愛してくださる方によって輝かしい勝利を収めています。」ローマ8:37

昨日、テレビを見ていたところ、『博多通りもん』の特集がなされていました。現在、福岡土産と言えば誰もが思い浮かべるお菓子の一つなのではないかと思います。その誕生秘話について話がされていました。『博多通りもん』は、明月堂という会社が製造しています。もともと、この会社はカステラを製造販売していたそうです。しかし、長崎から本場のカステラが福岡で売られるようになり、だんだんとカステラの売り上げが落ち込んでいったそうです。その代わりに開発した商品が『博多じまん』という商品で、その後、『博多通りもん』が生み出されたということでした。この商品開発の際のもう一つの逸話も紹介されていました。当時、明月堂ではソフトクリームの販売もしていたそうです。しかし、ある時、ソフトクリームの機械が壊れてしまいました。そのため、ソフトクリームの原材料が大量に余り、何とかこれを再利用できないか考えたそうです。そこでミルクをたくさん使った饅頭が作られたということでした。

お話を聞きながら、色々なことを思わされました。カステラが売れなくなってしまったこと、ソフトクリームの機会が壊れてしまったこと、その二つとも、お店にとってはトラブルや危機なのだと思います。しかし、それで「ダメだ」と考えてしまうのではなく、その状況の中で、今できることを考えながら、発想の転換で新しいものを生み出していく姿に「本当に教えられるなぁ」と思いました。

本日の箇所には、次のように記されています。

「広々としたところを行き来させてください。あなたの命令を尋ね求めています。」

この御言葉を読みながら、「広々としたところを行き来させてください」という言葉が心に留まりました。何というのでしょう。私たちは時に、自ら、自分の世界を狭くしてしまうことがないでしょうか。凝り固まった考えから、自分の世界を狭くしてしまって、頭ごなしに「こうじゃなきゃだめだ」とか、「こうあるべきだ」という考えに縛り付けられてしまっていることがあるかも知れないと思うのです。そんな中、私たちの思いや考えが砕かれ、もっと広い眼差しで事柄を見ていく時、目の前の世界が全然違く見えてくるということがあるのではないかと思います。「広々としたところを行き来させてください」という言葉を読みながら、そんなことを思いました。そして、ふと昨日テレビで見た『博多通りもん』のことを思いました。『博多通りもん』が生み出された時のように、私たちの歩みには、色々なトラブルや困難があったりします。しかし、それらのことだけを見て、すぐに「ダメだ」と考えてしまうのではなく、広い視点を見ていくことができたらと思います。

そして、そのためにも御言葉に聞き続けていきたいと思います。どうしても、自分だけの発想だと自分の世界や殻に閉じこもってしまうことがあります。そんな中、御言葉に砕かれ、導かれていく時、私たちの思いを越えた広々としたところを行き来することができるのではないかと思うのです。

鈴木牧人

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